ボツリヌス菌ボツリヌスきん

ボツリヌス菌(学名:Clostridium botulinum)とは、クロストリジウム属(細菌の一属)の細菌。
ボツリヌス菌が作り出すボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)は毒性が非常に強く、自然界に存在する毒素としては最も強力である。

語源

ボツリヌスの語源はラテン語のbotulus(腸詰め、ソーセージ)であり、19世紀のヨーロッパでソーセージやハムを食べた人の間に起こる食中毒であったためこの名がついた。ハムやソーセージに発色剤として添加される硝酸塩は、発色作用よりもボツリヌス菌の繁殖を抑える目的で使用されている。
1896年、ベルギーの医学者エミール・ヴァン・エルメンゲム (Emile van Ermengem) により発見・命名された。

当初はBacillus属と考えられたことから、botulusに形容詞語尾「-inus」を付け、"Bacillus botulinus"と命名された。広く使われるボツリヌス菌という呼び名はこの時の種形容語に由来する。
学名はラテン語として扱われることから、1923年にClostridium属へと変更された際、中性名詞であるClostridiumに合わせて中性化され、現在はClostridium botulinumと呼ばれている。ラテン語としてみた場合、Clostridium botulinum(クローストリディウム・ボトゥリヌム)は「ソーセージのクロストリジウム菌」という意味になる。

致死量

ボツリヌス毒素の致死量は体重70 kgのヒトに対しA型毒素を吸入させた場合、0.7-0.9 μgと考えられており、1 gで約100万人分の致死量に相当する(ちなみに青酸カリは経口投与の場合5人/g)。自然界に存在する毒素としては最も強力である。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ボツリヌス菌

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